MoMA QNS
MoMA QNSのオープンはこの夏一番のイベントだ。ブルックリンのウィリアムズバーグ、レッドフック、ダンボ、クウィーンズのP.S.1周辺とマンハッタン以外の地域にアーティスト・スタジオ、ギャラリーは移転していったが、MoMAのようなニューヨークでも最大の美術館が移ったのは初めてのことだ。関係者も当初この計画には半信半疑だったそうだ。ニューヨークを訪れる人々は大体マンハッタンだけで満足して、他のボロ(ブロンクス、ブルックリン、クウィーンズ、スタテン・アイランド)には行くことがないからだ。 オープンにあたってMoMA QNSでは数々のオープニングイベントが開催され、一般公開初週末はアドミッション・フリー、無料で夜10時まで開館していた。また、6月29日にはMoMAのマンハッタンからクウィーンズへの移転を祝い、アートで表現する企画として花火が打ち上げられた。花火はMoMA とアーティスト、Cai Guo-Qiangの共同制作によるものでTransient Rainbow(虹)と呼ばれ、イーストリバー、ルーズベルト島の南端を跨いだ。27ストリートから35ストリートのイーストリバー・パークにはたくさんの人が集まった。MoMA QNSの花火の絵文字から始まり、何十発もの花火で構成された虹は素晴らしかった。5分で終わってしまったが仕方がない。
MoMA QNS Exterior, 33 Street Photo© 2002 Elizabeth Felicella. ©The Museum of Modern Art, New York.
MoMA QNSMoMA QNSはクウィーンズ、ロング・アイランド・シティの33ストリートとクウィーンズ・ブルバードに最近オープンしたMoMAの仮美術館だ。スウィングライン・ステープル工場がマイケル・マルツアン・アーキテクチャー、クーパー・ロバートソン・アンド・パートナーズによってデザインされた。マンハッタンのMoMAが工事中、MoMA QNSは常時展覧会を開催し、その他公共プログラムを提供する施設となる。 総面積160,000平方フィート、展示スペース25,000平方フィートという広さのMoMA QNSにはカフェ、ギフトショップ、美術品保管実験室、図書館、公共読書室、収蔵庫、額装施設、オフィスが入っている。また、2005年に美術館がミッドタウンに戻ってからもMoMAのコレクション保管庫、研究、実験施設として利用されることになる。 The ArchitectureMoMA QNSの総合計画はニューヨークの Cooper, Robertson & Partnersによって立ち上げられ、設計の総合監督はこの事務所のスコット・ニューマンが勤めた。一方、ロサンゼルスのマイケル・マルツァン建築事務所はロビー、公共スペース、展示スペースをデザインした。25,000平方フィートのギャラリースペースの壁は移動可能で、今回のAUTObodies展のような特別展をも可能にしている。 Michael Maltzan Architectureマイケル・マルツァン建築事務所は印象的で革新的なデザインを提案した。エントランス、ロビー、カフェ、ショップのあるバルコニー、それにギャラリースペースの入口は磨かれたデザインで「移動」を強調しつつ、元の工業的な無機質感を残している。
Interior of MoMA QNS showing Lobby and Admission Desk, designed by Michael Maltzan Architecture. Photo ©2002 Eric Van Den Brulle. ©The Museum of Modern Art, New York.
マルツァンはこの計画のコンセプトを都会と郊外の間である「中間の景色」MoMAの臨時的な存在を暗示もしている。MoMA QNSの屋上に設置されたMoMAのロゴは7ラインで現地に訪れる際に一番よく見られるのだが、33ストリート・ステーションに近づくにつれ何枚ものパネルが重なり合いロゴが明らかになるようになっている。このサインはロング・アイランド・シティ工場看板のマルツァンなりの解釈である。
Interior of MoMA QNS showing Lobby and Admissions Desk, taken from Mezzanine Level, designed by Michael Maltzen Architecture. Photo ©2002 Eric Van Den Brulle. ©The Museum of Modern Art, New York. Cooper, Robertson & Partnersスコット・ニューマン率いるクーパー・ロバートソン&パートナーズ(CRP)は美術品保管実験室、図書館、公共読書室、収蔵庫、額装施設をデザインした。
MoMA QNS Lobby, Lower Level. Photo ©2002 Eric Van Den Brulle. ©The Museum of Modern Art, New York.
CRPは建物の長期的な利用価値を踏まえ美術館のプライベートスペースを設計した。天窓が配置された清潔な雰囲気の研究室は、美術品修復作業に最適な空間になった。美術品が扱われる辺りの壁は全て20フィート以上に、廊下は普通の2倍の高さに設計された。収蔵庫の広さはMoMAのコレクションにも十分の大きさで、特別注文のエレベーターも設置された。美術館図書館は明るく、180,000以上の書物が収納できる。また公共に開放される読書室は高い天井と33ストリートに面する窓を大きくとった設計になっている。
MoMA QNS Lobby Lower Level no. 2. Photo ©2002 eric Van Den Brulle. ©The Museum of Modern Art, New York. The Moveこの大掛かりな引越しで約100,000の美術品と600人が移動することになった。 MoMA at the Gramercy TheatreMoMAの映画とメディアプログラムは23丁目のGramercy
Theatre(グラーマシー・シアター)を臨時基地とする。この10月から先達で始まるプログラムは国際映画保存祭の一環で、世紀の作曲家の誕生とフランス人女優Delphine
Seyrigに捧げた映画a
Richard Rodgers at the Moviesだ。その他フランスの映画雑誌Positif
50周年を記念した企画、ドイツ映画の新作などが続々と発表される。 The Museum of Modern ArtMoMAは世界最大の20世紀現代アートコレクションを誇る美術館である。そのコレクションには100,000の絵画、彫刻(立体)、ドローイング、版画、写真、建築モデル、ドローイング、それにデザインの品々が含まれる。14,000の映画、40万枚のフィルム・スティル。国際巡回展覧会の数々、パブリック・プログラム、図書館、教育プログラム、ウェブサイト
The New Museum of Modern Art Open 2005MoMAは現在タニグチ・ヨシオによる設計で改築工事が進んでいる。新しい美術館は2005年にMoMAの75周年と同時期にオープンする予定だ。タニグチのデザインは美術館スペースを大きく拡張、改良することになる。広々としたコンテンポラリー・アートのギャラリーは天窓で自然の光を最大限に取り入れる。現代アートの代表作は建築デザイン的にも最高のスペースに展示されることになる。ドラマチックなロビーからは改築されたスカルプチャー・ガーデンを眺めることができる。
Roof of MoMA QNS. Photomontage Photo ©2002 Eric Van Den Brulle. ©The Museum of Modern Art, New York.
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