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アート・オブ・トウモウロウ :ヒラ・リーベイとソロモン・グッゲンハイム展 Art of Tomorrow: Hilla Rebay and Solomon R. Guggenheim 5/20—8/10、2005 グッゲンハイム美術館
Hilla Rebay and her dog Gus on board ship to Europe November ソロモン・グッゲンハイム(1861−1949)と言えば、グッゲンハイム美術館の創設者として知られるが、ヒラ・リーベイ(1890−1967)については一般的にあまり知られていないのではないだろうか。リーベイは、当時ドイツ領であったストラスベルグ(現フランス領)生まれ。1927年にアメリカに渡り、グッゲンハイムと知り合う。やがて彼
の作品収集の良きアドバイザーとなり、彼のもとで初のキュレーターを務めた女性でもある。本展は、アーティストでもあり、アメリカに於ける20世紀モダニズムアートの指導者的役割を果たしたリーベイに焦点を当てている。 パリで本格的に美術を学んだリーベイは、
肖像画家として出発した。しかし第一次世界大戦中、旅先のチューリッヒでジーン・アルプと知り合い(恋人でもあった)、彼を通してシャガール、カンディンスキー、マルク、クレーたちと出会う。これが彼女の転機となり抽象絵画に傾倒していく。
Hilla Rebay Solomon R. Guggenheim,
ca. その後、前衛アーティストルドルフ・バウアーと知り合い、恋人関係に発展する。バウアーとの関係は生涯にわたり続き、
彼女の人生に光と影を落とした。彼女は彼との関係がもとで
自殺未遂も企てているが、そんな中、彼女はアメリカ往きを決断したようだ。
アメリカでの好機はすぐに訪れ、ニューヨークのバンカーだったグッゲンハイムから肖像画の依頼を受けたのをきっかけに、リーベイは急速にグッゲンハイムファミリーと親しくなっていく。そして、彼女の勧めによりグッゲンハイムはカンディンスキー、レジェ、モホリ・ナジなど150点を超える
作品を購入する。(リーベイはバウアーの作品も紹介し、彼はベルリンにてグッゲンハイムのコレクションのための作品購入を担当している。) ソロモン・グッゲンハイム・ファウンドが創設されるのは1937年。その2年後にはマンハッタン54番ストリートに
元自動車展示場を借りた仮設美術館、The Museum
of Non-Objective Painting (抽象絵画美術館)、つまり
現在のグッゲンハイム美術館の前身が設立される。そこで数々の展覧会の企画を担当し、作品収集に務めたのがリーベイだった。
また1943年建築家フランク・ロイド・ライトに「抽象美術の聖堂」としての現美術館デザインの依頼を行なったのも彼女である。しかしながら、ソロモン・グッゲンハイムの死後は、彼女の美術館に於ける指導権に批判が高まり、1952年には健康上の理由も重なり美術館を離れる。ライトの美術館が完成するのは1959年だが、彼女はオープニングには招待されなかったようだ。 それでも、アメリカのモダニズムアートの創設期へのリーベイの貢献度は大きい。
本展タイトル、Art of Tomorrow(明日のアート)は、1939年彼女が企画した展覧会のタイトルに由来する。
リーベイ自身の作品とともに、
グッゲンハイム設立当時の収集作品
も展示されている。ひとりの女性アーティストに捧げた展覧会であるばかりでなく、アメリカに於けるモダニズムアートの歴史を探る展覧会としても興味深い。(Yoko
Yamazaki)
Hilla
Rebay
Rhythmic
Delight,
Hilla
Rebay Staccato, |
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