NADiff 篠原有司男ドローイング展
篠原有司男 『毒ガエルの復讐』

150-0001
東京都渋谷区神宮前4-9-8カソレール原宿B1
TEL.03-3403-8814 FAX.03-3403-8819 営業時間:11:00 〜 20:00 (無休)
■展覧会名/『篠原有司男『毒ガエルの復讐』
■会期/2006年 9月 8日(金)― 10月 15日(日)
企画協力:ギュウチャン
エクスプロージョン!プロジェクト実行委員会
◆プレ・イベント――――――9月1日(金) 11:00- 公開制作
9月2日(土) 11:00- 公開制作
◆オープニング・イベント――9月11日(金)
17:00-18:00 プロジェクト記者発表
18:00-19:30 スペシャルトーク 篠原有司男×松蔭浩之
(アーティスト)
19:30-21:00 レセプション・パーティ
◆ギャラリー・トーク――――9月19日(火)18:00-20:00
対談:篠原有司男×山下裕二(美術史家・明治学院大学教授)
篠原有司男の取材をご希望の方は、9月1日及び2日、ナディッフ(03-3403-8814)まで
お問い合わせください。
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■企画意図
1960年代、既存の美術のあり方に反旗を翻しアナーキーな活動を繰り広げた若い世代の 中で、ひときわ重要な存在として注目された篠原有司男。
アメリカのネオダダの流れに 触発されながらも、向かうべき先は、ネオダダの前衛とは異なる、日本における「前衛 」であり、自分自身にとっての「前衛」であることを、篠原は鋭くつかみ取っていまし
た。
1969年、篠原はポップ・カルチャーの源を求めるように渡米。
拠点をN.Y.に移した 後、連作「オートバイ彫刻」等の立体やペインティング作品を次々に発表。
そして1982 年、N.Y.のジャパン・ソサエティーで開催された個展が、篠原有司男に国際的評価を与 えました。
デビュー以来50余年の長きに渡って活動し、今もなお型破りなエネルギーを 放出し続ける篠原は、時代を超越して「前衛」を体現する希有なアーティストといえる
でしょう。
ここ数年の篠原は、東京都現代美術館 (1998-99)、府中市美術館 (2001)、国立国際美 術館(2004-2005)、神奈川県立近代美術館
(2005) など、日本各地で展覧会や「ボクシ ング・ペインティング」を展開。
今秋には、「前衛の道」の完全復刻版を含めた豪華書 籍3册のリリース (4頁参照) を皮切りに「ギュウチャン・エクスプロージョン! プロ
ジェクト」 が開始されます。NADiffにおけるドローイング展『毒ガエルの 復讐』は、同プロジェクトのスタートを飾る展覧会です。
展覧会タイトルの「毒ガエル」は、近作「セザンヌについて語る二匹の蛙」(2005)で 初登場した、篠原にとって重要なアイコンです。
初のドローイング集「毒ガエルの復讐 」等の刊行が予定されている9月1日、篠原は当日午前中からNADiffに姿を現わし、エ
ントランスで公開制作を行います。
8日からの展覧会『毒ガエルの復讐』では、ドロー イング集に掲載された作品をはじめ、初出となる50年代の着彩ドローイングそのほかを 盛りだくさんに展示いたします。
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■展示内容
○ギャラリー内にて、下記の各種ドローイングを展示販売
・ドローイング集に掲載されている作品
・50年代の着彩ドローイング(初出/額装)
・常時携帯している小型スケッチブック、約50冊
○店内のガラスケースにて「モーターサイクル」などの立体小品を展示
○公開制作で描かれた大型キャンバス作品をエントランスに展示
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■イベント
○プレ・イベント
9月1日(金) 11:00-
・公開制作
NADiff店内のエントランスエリアで篠原有司男の公開制作を行う。
○オープニング・イベント
9月11日(金)
・プロジェクト記者発表 17:00-18:00
NADiffで開催する展覧会及び「ギュウチャン・エクスプロージョン! プロジェク ト」 について、プレス発表を実施。
出演:篠原有司男、同プロジェクト実行委員会メンバー
・スペシャル・トークショー 18:00-19:30
篠原有司男×松蔭浩之(アーティスト)
○ギャラリー・トーク
9月19日(火)18:00-20:00
・対談:篠原有司男×山下裕二(美術史家・明治学院大学教授)
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■アーティストの言葉
ドローイング集 前書き原稿より
「ギュウチャンの素描画講義」
スケッチブックに、ペン・インク・マーカーを持ちたまえ、さあ素描しまくって世の中 を明るく楽しくしよう。
無垢な純白の紙にサーッと線を一本、ここで休むな、考えるな 。
次に、エイエイオーの気合と共に、何でもいいからくるくる曲線直線を引きまくれ。
それプラス太い線の束、細い線の束で何かの形にするんだ。タコでもイカでも恐龍でも ヌードでも、とにかく辻褄を合わせちまうんだ。
これが初心者向け素描のスタート。
文 章も付け足せば更によし。
ゴッホの手紙を見たまえ、名刺大のスケッチが、弟テオへの 文章と共に生き生きしているではないか。
レオナルド・ダ・ヴィンチが残した素描の山 、建築図面あり、大砲など新兵器や空中飛揚のプラン、草花はおろか、水の流れまであ
る。
どれを取ってもぼくらの目を釘付けにする。
素描の魅力は何だろう。
黒一色の曲が りくねった緩急自在な線、影と光のコントラスト、虚飾の無いプリミティブな力強い表 現力、その上、素描画には失敗作も成功作もないことだ。
パリでジャンヌダルクの騎馬 像に挑戦した。
夕日に輝く金色のこれは手強いぞ!
よし、手前にジョギングの男女を 走らせ、背景はルクセンブルグ公園の並木、一番手前にコーヒー、クロワッサンをいた だく観光客のテーブル、これを超スピードで描きまくるんだ。
出来映えよりも大事なこ とは、ペン先を動かしまくること。
初心者には無理だと?
デジカメを使用しよう。
カ メラは対象物をジーッと見つめたりしない。
一瞬良いなと閃いたら撮る。
ぼくの脳にも 同時に記録される、対象をいちべつしただけで脳へインプット。
それをスケッチブック へ。
自由に再構成、目、鼻、口を描けば少なくとも人間に見える。
デジカメスケッチ、 これがぼくの解答です。
篠原有司男
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■アーティストプロフィール
◎篠原有司男 しのはら・うしお
1932年東京都生まれ。
1953年東京芸術大学美術学部油絵科入学、1957年同校中退。
“う しお”の名から“ギュウチャン”の愛称で親しまれる。
岡本太郎に感銘を受け、1960年 「読売アンデパンダン展」の出品仲間である赤瀬川原平、荒川修作、吉村益信らと伝説 の前衛芸術集団「ネオ・ダダ・オルガナイザーズ」を結成。
モヒカン刈りの風貌で繰り広げるパフォーマンスでラジオ、テレビ、週刊誌などメディアの寵児となる。
絵具を含 ませたボクシング・グローブをはめて壁を叩く「ボクシング・ペインティング」はウィ リアム・クラインの写真集『TOKYO』に掲載され、世界中の注目を集めた。
1969年ニューヨークに活動拠点を移した後も「オートバイ彫刻」などの立体作品やペインティング を精力的に発表。
2003年、大塚製薬ポカリスエツトのCMで俳優でありミュージシャンで ある福山雅治と共演しボクシング・ペインティングを披露。2005年には神奈川県立近代美術館で大規模な個展を行い、愛・地球博にも参加。
74歳を迎えた2006年、個展を連続開催、著書を同時に3冊刊行するなど、岡本太郎に
「ひたむきなベラボウさ」
と激賞された旺盛果敢な活動はとどまるところをしらない。
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□篠原有司男の新刊(3冊同時刊行)/会期中、店内で展示販売
「前衛の道」完全復刻版
現在74歳、N.Y.在住、前衛を貫き通す篠原有司男の1960年代の熱い息吹を湛えた“伝説の書”であり日本現代美術の原点ともいえる名著『前衛の道』(美術出版社,1968年刊行)の完全復刻判。
著者:篠原有司男
推薦文:岡本太郎
写真:石黒健治、石松健男、平田実、藤倉明治、他
監修+アートディレクション:田名網敬一
コーディネイト:長澤章生
編集:深沢慶太
発行者:ギュウチャン・エクスプロージョン! プロジェクト実行委員会
発売元:M美術出版社
体裁:B6判タテ・上製・262ページ
定価:2,800円(税別)
発売日:2006年9月1日
「篠原有司男対談集:早く、美しく、そしてリズミカルであれ」
篠原有司男と各分野のアーティストとの対談集。生い立ちから、「読売アンデパンダン展」出展、「ボクシング・ペインティング」誕生秘話、赤瀬川原平らとの「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」結成、渡米後の活動まで、これまで語られることのなかっ
た篠原氏の活動を総括。
監修:田名網敬一
コーディネイト:長澤章生
編集:深沢慶太
アートディレクション:伊藤桂司
発行者:ギュウチャン・エクスプロージョン! プロジェクト実行委員会
発売元:M美術出版社
体裁:四六判、ハードカバー・440ページ
定価:2,800円(税別)
発売日:2006年9月1日
ドローイング集「毒ガエルの復讐」
1950年代から描きつづけてきた篠原有司男の圧倒的なドローイング世界を一冊に収録した、初のドローイング集。
これまでの氏の執筆原稿の中から、名文句、名フレーズを併せて収録している。
ドローイング:篠原有司男
総合責任編集+アートディレクション:田名網敬一
編集協力:長澤章生
編集:深沢慶太
発行者:ギュウチャン・エクスプロージョン! プロジェクト実行委員会
発売元:M美術出版社
体裁:A4変型判、ソフトカバー・260ページ
定価:3,800円(税別)
発売日:2006年9月1日
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□ギュウチャン・エクスプロージョン! プロジェクト 関連イベントスケジュール
◆展覧会
篠原有司男エクスプロージョン・ドローイング展 『毒ガエルの復讐』
会場 ナディッフ
会期 2006年 9月8日 [金]〜10月9日 [月]
展示 ドローイング集「毒ガエルの復讐」掲載作品、その他を展示販売
◆展覧会
『イキスギタリヤ74〜早く、美しく、リズミカルであれ〜』
会場 KPOキリンプラザ大阪
会期 2006年 9月9日 [土]〜10月29日 [日]
展示 新作「洛中洛外 京都・パリ・ニューヨーク」および
「セザンヌについて語る二匹の蛙」(2005年)を展示
◆展覧会
『USHIO
SHINOHARA 展』
会場 鹿児島県霧島アートの森
会期 2006年 9月15日 [金]〜11月5日 [日]
展示 平面・立体作品約60点を展示
◆展覧会
『篠原有司男・暴走集会
2006!!!!!!!!/泥濘の鬼退治バイカーズ展!!!!!!!!』
会場 NANZAKA UNDERGROUND
会期 2006年 9月20日 [水]〜10月15日 [日]
展示 平面・立体の展示。版画・彫刻の展示販売
◆展覧会
展覧会名未定
会場 ギャラリーM(名古屋)
会期 2006年 9月24日 [日]〜11月26日 [日]
展示 小品を展示
◆トークショー
『篠原有司男トークライブ』
会場 京都造形芸術大学『春秋座』
日時 2006年 9月28日 [木]18:00?
出演 篠原有司男×田名網敬一 司会 長澤章生
◆展覧会
『〜Face〜/篠原有司男展』(仮)
会場 立川国立芸術祭 2006
会期 2006年 10月18日 [水] 〜12月中旬
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