2010.0/0-0/0
Museum of the City of New York
1220 Fifth Avenue New York, NY
Asmsterdam The Worlds of Henry Hudson展 他
・Amsterdam/ New Amsterdam: The Worlds of Henry Hudson
(4/4-9/27,09)
・MANNAHATTA/MANHATTAN
(5/20-10/12, 09)
・Dutch
Seen: New York Rediscovered (6/10-9/13,09)
Museum
of the City of New York
イギリス生まれの航海者ヘンリー・ハドソンが、アジアへの新しい航路を発見しようとオランダの援助を受けてアムステルダムを離れたのが1609年の4月。5ヵ月後、その一行はヨーロッパ人として始めてアメリカ大陸北東の河岸にたどり着く。その川は、マンハッタン島の西に流れ、航海者の名前にちなんでハドソン川と名づけられた。2009年の今年がその発見からちょうど400周年にあたることから、ニューヨーク・シティー・ミュージアムではいくつかの展覧会を同時開催している。
Henry Hudson
New York Public Library Print Collection, Miriam and Ira D.
Wallach Division of Art, Prints and Photographs
This lithograph depicts a 17th-century man who is purported
to be Henry Hudson.
Jacques Cortelyou,
Afbeeldinge Van de
Stadt Amsterdam in Nieuw Neederlandt
(The Castello Plan),
1665–1670, depicting 1660
Museum of the City of New York
Amsterdam/ New Amsterdamの展示室はハドソンが航海に使った船の形を模している。長さは70フィート(約2キロメートル)と意外に小さな船だったらしい。ハドソンはアジアへの新航路を開拓できなかったものの、オランダは彼の発見で北アメリカの広大な地域を植民地とする。ニュー・アムステルダムと命名されたその植民地は、1600年半ばには原住民アメリカ・インデアンから主に毛皮やタバコを輸入する重要な貿易基地となる。ヨーローッパからの入植者達の数も増えるごと町の開発も行われる。本展では、入植当時の政治や経済・文化を探ることができる。展示室口近くの壁面には17世紀当時の地図の拡大図があるが、オランダの名所にちなんでつけられたニューヨークの地名が紹介されていて興味深い。例えばブロードウエイ(Broad Way)はBreede Weghから、ブルックリン(Brooklyn)やハーレム(Harlem)はBreuckelenとHaarlemからなどなど。
Mannahatta/Manhattan
Credit: (left) © Markley Boyer, The Mannahatta Project,
Wildlife Conservation Society;
(right) © Yanan Arthus-Bertrand, CORBIS. Composite image by
Markley Boyer
マンハッタンと言う名称は原住民達の言葉「マンナハッタ」(多くの丘の島という意味)から。MANNAHATTA/MANHATTAN展は、ヘンリーハドソンがたどり着いた400年前のマンハッタンの模様をマルチメディアにより再現し、当時のエコシステムや動植物の生態系を紹介する。当然のことながらタイムズスクエアーやダウンタウンのあたりは全て緑が生い茂り、ほんのわずかな緑の隙間に原住民の生活がかろうじてうかがわれる程度。現在のマンハッタンの要所要所の様子も紹介して当時と比較できる。
Hendrik Kerstens:
Napkin, 2009
© Hendrik Kerstens /
Courtesy Witzenhausen Gallery Amsterdam/New York
この他、美術に絡んでDutch
Seen: New York Rediscovered展も開催されている。オランダのアーティスト達による写真展だが、彼らの目から見た様々な現代のニューヨーク・シーンを探る展覧会。この夏は過去と現代を比べながらニューヨークの町を散策するのが面白そうだ。(Yoko
Yamazaki)