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-CONCEPT-OLD記事

MoMA QNS(モマ・クイーンズ)  

 

45-20 33 Street at Queens Boulvard, Long Island City, Queens 

Hours:   10:00 a.m. – 5 p.m. 木曜日-月曜日

    10:00 a.m. – 7:45 p.m. 金曜日. 閉館 火曜日、 水曜日、 感謝祭、クリスマス.

  Subway:   7 Local 33 Street/Queens Boulevard (Grand Central Stationから約15分)

MoMA QNS 33 Street stationの目の前の青い建物.

 

 

MoMA QNS facade.

 Computer enhanced photo.

Photo ©Elizabeth Felicella.

©The Museum of Modern Art, New York.

 

 

ドローイングの現在展: 8つの提案(Drwaing  Now: Eight Propositions)

10/17, 2002-1/6, 2003

                        この秋の主要な展覧会としてモマ・クイーンズは、”ドローイングの現在”展を開催した。これは、アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジアからの26人の若手アーティストから構成される国際展だ。"習作"という意味にとらえられがちなドローイングは、大きな国際展(例えば、ドクメンタやビエンナーレ等)では前面に取り上げられることがない。しかし、ドローイングはルネサンスにまでさかのぼる伝統的な要素を含みつつ、新しいアートも予感させるもの。ドローイングの中に常に変化し続けるコンテンポラリー・アートがどのように反映されているのか、その検証が今回の展覧会の主旨である。

 

Drawing Now 展 会場風景

Photo©S.Yoshida

 

                        約250点の作品が並べられ、それぞれ8つのカテゴリーにわけられた(科学とアート・自然と人工、装飾、建築的な設計図、幻想的な建築、宇宙、文化的な幻想、コミックやアニメーション、ファッションと肖像画)。このカテゴリーは、美術館側の解説によると、特定の枠として機能するものではなく、現在のドローイングを推し量るために”提案”されたものという。作品のテーマはもとよりスケールも様々。小さなノートの切れ端サイズから部屋の壁一面を覆う巨大なものまである。素材も鉛筆や水彩、オイルにワックスやコラージュとバリエーションに富む。New York Times で、この展覧会を”ここ15年間、最も野心的で冒険的な展覧会”と評した評論家のローバート・スミス氏は、企画担当したローラ・ホプトマン女氏のコメントをこう引用する:”ドローイングは、以前、制作の過程としての’動作’を示す言葉だったが、現在は自身の歴史を意識しつつ、複雑にそれを取り囲む世界と結びつく一つの’名詞’として存在する。” 確かにドローイングは、アートにおける重要な一分野として存在しているようだ。

Kara Walker, Negress Notes, 1996

Watercolor on paper

Photo courtesy Brent Sikkema, New York

Graham Little, Untitle(2000)

Colored pencil on paper

Photo:Andy Keate

courtesy asprey jacques, London

Elizabeth Payton, Savoy(self-portrait),1999
Colored pencil on paper
Courtesy neugerriemschneider,Berlin.
Photo courtesy Gavin Brown's enterprise, Corp., New York

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Drawing Now 展会場風景

(作品左:奈良美智、右:村上隆)

Photo©S.Yoshida

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Yoshitomo Nara, U-ki-yo-e, 1999より

Photo©S.Yoshida

 

                        NYARTの読者にとって当然気になるのが、コミックやアニメーションのカテゴリーに登場した奈良美智と村上隆の作品ではないか。殊に奈良の場合、印刷された浮世絵の上から油で描いた作品の他、小さな紙のドローイングを多数壁にはりつけたインスタレーションを公開した。村上氏の立体作品のためのドローイングに比べ、独立した作品として展覧会の趣旨により近い印象を受けた。同じセクションで展示されているのは、奈良、村上両氏より若干若い(といってもほぼ同世代の)サンフランシスコのアーティスト、バリー・マッギー(Barry McGee)。ともに独自のキャラクターを創造する。くったくのない村上氏のそれに比べ、奈良、マッギーのキャラクターが共有するのはそこはかとなく漂う孤独感。ドローイングが私たちを取り囲む世界を何らかのかたちで反映し、そして私たちがそのドローイングに惹かれるとしたら、孤独感は私達の共通の所有物かもしれない。

 

Yoko Yamazaki

 

Barry McGee, Untitled, 1998-2002

Photo©S.Yoshida

 

Yoshitomo Nara, Time of My life, 1992-2000.

Colored pencil

Photo: Thomas Griesel, The Museum of Modern Art, New York

©Yoshitomo Nara

 


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