ピカソとアメリカン・アート展 Whitney Museum Of American Art

ピカソとアメリカン・アート展

Picasso and American Art

９／２８、２００６—　１／２８、２００７

ホイットニー美術館

Whitney Museum Of American Art

Arshile Gorky (1904-1948)

The Artist and His Mother, c. 1926-36

Oil on canvas

60 x 50 in. (152.4 x 127 cm)

Whitney Museum of American Art, New York; gift of Julien Levy for Maro and Natasha Gorky in memory of their father 50.17

Photograph by Jerry L. Thompson

ピカソ（１８８１−１９７３）は、ジョルジュ・ブラックとともにキュビズムを確立し、その後も様々なスタイルおよびジャンルの作品を生み出し現代アートに多大な影響を及ぼしたアーティスト。本展はピカソのアメリカ美術への影響に的を絞ったもの。（彼は、生涯のほとんどをフランスで過ごし、アメリカには足を踏み入れたことは無かった。）

Pablo Picasso

The Shadow, 1953

Oil and charcoal on canvas

51 x 30 3/16 in. (129.5 x 76.6 cm)

Musée National Picasso, Paris

Image © Réunion des Musées Nationaux/Art Resource, New York

Photograph by Jean-Gilles Berizzi

アメリカ現代美術の転機期は１９３０年代後半から４０年代と言われるが、本展では、モマでの最初のピカソ展（１９３９−４０年）をそのきっかけの一つと位置づけている。スチュアート・デービス、アーシル・ゴーキー、ウィリム・デ・クーニング、デビッド・スミス、ジャクソン・ポロック、リー・クラズナー、そしてまた次の世代であるロイ・リキテンシュタイン、クラエス・オールデンバーグ、ジャスパー・ジョーンズ等の１２０点を超える作品とともに約４０点のピカソ作品が紹介されている。ピカソからの影響の度合いや、その解釈は様々。ルイ・ブルジョワなど、本展の中ではピカソの影響は最も少ないとしながら、モマでのピカソ展を見たあと彼女が１ヶ月間筆を執れなかったというエピソードが紹介されている。

Jasper Johns

Fall, 1986

Encaustic on canvas

75 x 50 in. (190.5 x 127 cm)

Collection of the Artist

Photograph by Dorothy Zeidman

『ピカソとアメリカン・アート』と言うタイトルには、コンテンポラリー・アートがいかに隆盛でも、美術界の大御所は未だピカソなのだろうかと思わせるところがある。しかし、本展は、アメリカ現代美術、ことにその創設期におけるピカソの影響関係を検証するものとして興味深いものとなっている。（Yoko Yamazaki)

Roy Litchenstein

Collage for Beach Scene with Starfish, 1995

Tape, painted and printed paper on board

39 3/16 x 79 1/8 in. (99.5 x 201 cm)

Private Collection

Photograph by Robert McKeever