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-CONCEPT-OLD記事

ロン・ミュエック展

Ron Mueck

11/3、2006—2/4、2007

ブルックリン美術館

Brooklyn Museum

 

              テレビ、映画のパペット制作に携わっていたミュエック(1958年オーストラリア生まれ) 。アーティストとして注目されるきっかけは、1997年のセンセーション展に出品した”Dead Dad”だった。亡くなった父親を題材としたもの。サッチ・コレクションから構成されたセンセーション展は、ブルックリン美術館にも巡回し話題を呼んだ。本展は“Dead Dad”を含む12点の作品からなるミュエックの回顧展。

 

Ron Mueck

Dead Dad, 1996-1997

Mixed Media

7 7/8 x 15 x 40 1/8 inches (20 x 38 102 cm)

Stefan T. Edlis Collection

              ミュエックは、ファイバーグラスにシリコンを用い、しわやシミ、体毛まで克明に表現する。しかし、作品のリアリティーは個々の作品の写実的な形態にあるのではない。( 作品サイズは極端に大きかったり小さかったり、決してライフサイズではない。)集められた12点の作品は、幼少期から青壮年期を経て老齢期に至る我々の人生の過程を具現しているようでもあり、そこからは生と死のリアリティーが感じられる。展示パネルには、ミュエックの次の言葉が記されていた。「私の作品が単なるオブジェクトではなく、何かそれ以上の存在であることを見る人が感じてくれなければ満足できない。」ミュエックは、オブジェクトを超えて人の心に伝播する何かを探しているようだ。

Ron Mueck

In Bed, 2005

Mixed Media

63 3/4 x 255 7/8 x 155 1/2 inches (162 x 650 x 395 cm)

Private Collection

Ron Mueck

Crouching Boy in Mirror, 1999-2000

Mixed Media

Figure: 17 x 18 x 11 inches (43.2 x 45.7 x 28 cm)

Mirror: 18 x 22 x 1/4 inches (45.7 x 55.9 x 0.6 cm)

The Broad Art Foundation, Santa Monica

              本展は、パリ、イギリスのエディンバラを経て、ブルックリンに巡回した。ブルックリン美術館では、本展に際し、普段はロダンの彫刻の展示場所である5階ロットンダ・ギャラリーでの展示を行った。ロダンは、当時その作品があまりにも写実的だとの理由で物議をかもしたことで有名。写実とは何か、リアリティーとは何かといった問いを、ロダンにもさかのぼり暗示する小規模ながらスケールを感じさせる展覧会。オタワにも巡回。(Yoko Yamazaki)

Ron Mueck

Baby, 2000

Mixed Media; A/P

10 1/4 x 4 3/4 x 2 1/16 inches (26 x 12.1 x 5.3 cm)

Keith and Kathy Sachs

 

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