コンセプチュアル・アート Conceptual Art
・コンセプチュアル・アートとは
概念芸術。一般的には作品の物質的、視覚的側面よりも観念的な側面を重視する表現。記号や文字など非物質的な素材による表現や、パフォーマンスやその記録としての写真や地図による表示、ビデオ・アートなどで表現される。1960年代から70年代に世界中で行われた。その代表的な作家としては、ヨーゼフ・ボイス、ジョセフ・コスース、河原 温、デニス・オッペンハイムが挙げられる。
・コンセプチュアル・アートという用語
1967年ソル・ルウィットが'Paragraphs on Conceptual Art' (概念芸術論) を発表したのちに、その言葉が一般化した。
ただしこの言葉の以前には、アイデア・アート、コンセプト・アートという言葉があった。
・コンセプチュアル・アートの始まり
コンセプチュアル・アートの始まりには20世紀初頭にアーティストの考えそのものを重要視したダダのマルセル・デュシャンの 「レディ・メイド(既製品)」
の作品例がある。 彼は自分自身を繰り返さないためにほとんどの絵画を放棄している。 特に 「泉」 という題名のついた便器のレディ・メイドは有名である。
・コンセプチュアル・アートの作品形体
コンセプチュアル・アートがアーティストの思索そのものを重要視したことによって、彫刻や絵画などの形体で表現されることのない潜在的な美術作品としてみなされる傾向が生まれた。
それは見る側との新しい相関的なコミュニケーションの形体であり、裸の王様のような形体でもある。