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-CONCEPT-OLD記事

アート用語インスタレーションアート(サイトアート)

 プロセスアートとサイトアートは、本質的には、抽象表現主義≪第一は、抽象的な<場>(field)の存在、作品のコンテクストまたは知覚的背景―環境(environment)となる全体を覆い尽くす空白のスペースの存在である。第2は、アーティストによる新たな<過程>(process)の認識、それによって作品が構築または創造される方法の認識である≫の中で、描く事を選んだアーティストと光と空間を選んだアーティストの描く動作との間に現れた区別を引き継いだものだった。プロセスアートとサイトアートは歴史的に関連しているが、ある程度は人為的に分離する事が出来る。両者のうちでは、サイトアート(あるいはより広く言えばインスタレーションアート)のほうが議論の余地はあるが影響は大きかった。

 ミニマリストのコンテクストには、芸術作品とそれを囲む環境が含まれていた。1966年以降、<場>という概念は肉体を含むようになった。その拡大されたコンテクストに、まだ探られた事のない問題が詰まっている事を発見した。無作為分布と偶然、数列、恒星時、遊星空間、反位階的秩序、見直された肉体の存在、精神の構造等々である。

 これらの道は、コンセプチャリズム、ボディーアート、アースアート、ライトアート等々、新しいジャンルに通じていた。サイトアートとプロセスアートは互いに分裂した。60年代末、芸術様式は兎のようにどんどん繁殖した。それらの間にある唯一のつながりは、ミニマリズムを共通の起源としていることだった。(故に、ポストミニマリズムと呼ばれる)。

 肉体と精神と場と芸術作品……それらは、共謀者であった。この時期のアーティストたちを、世界の一切合切すべてが興奮させた。これらのアーティストたちはジャンルとメディアを超えた活動をしていた。彼らの哲学的関心の第一は、厳格な知覚の検討から始めなければならなかった。そして、そこからすべてのジャンルが出てきた。

 サイトアートとインスタレーションアートの間には、微妙な区別(実際には通常ひどく不明瞭にされているが)がある。サイトアートは、特定の場所に限定されて作られる。

 他方、インスタレーションアートは1975年以来、広く流布した。どんなに奥深いテーマでも取上げる事の出来る全く新しい様々なオプションをアーティストに提供するからである。サイトアートでは、問題は主に知的である。インストレーシヨンアートでは、問題は政治的、性的、及び個人的である。今世紀の終わりにおいてインスタレーションというジャンルが長く有益性をもつことは、それらによって説明される。

 事実、60年代に生れたアートの中で、今世紀最後の3分の1の国際美術界に対して、これ以上、大きな貢献はない。近年の芸術様式でこれ以上に柔軟で説得力があり、固執さをそれ自身で証明したものはない。

 


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