建築
7,000万ドル-80億円の改修工事
ラジオシティミュージックホール(客席6,000)はミッドタウンにあるロックフェラーセンターのど真中に位置し、アート・デコの純粋美を誇る。毎年クリスマスの時期になると、ロケッツ(日本ではラインダンス)の美女達が子供向けに恒例の「くるみ割り人形」とその年の趣向を凝らした新作を上演する。通常は有名ミュージシャンのコンサート会場として使用される。
そのミュージックホール(10月4日再オープン)が、7,000万ドルと7ヶ月を費やして改修工事を行い、それはマンハッタンでの世界七不思議と大評判。
その内部は芋虫の内側に入ったような虹のアーチ、我々に馴染みの深いナイアガラの滝を思わせる。玄関大ホールのシャンデリアとその天井の高さ、そこに施された純粋アート・デコ様式の恐ろしいほど美しいインテリアデザイン。
これら全ての改修が2,000年を祝うのにこれ以上相応しいものはない。
1932年に完成されたミュージックホールはロックフェラーファミリーの文化貢献精神のバロメーターである。
またこの年は大不況の時代であり、ミュージックホールはニューヨーク市に未来の希望を与えてくれた。
第一次世界大戦後のニューヨークはジャズとラジオ音波を支配している帝国の街として認められた。ニューヨークに住むにはニューヨーカーである必要は全く無く、ただラジオのダイアルを生音楽・コメディー・メロドラマそしてニュース番組に回すだけで良かった。
ただ実際に体験するには足を運んでチケットを買って入場しなければならない。
現在再開発中のタイムズスクエアに新聞,出版社の本社、テレビのサテライトスタジオ、MTVがあるように、ミュージックホールはディズニーのようなファンタジーの世界を提供するだろう。