ミュージアムマイルフェスティバル
25th Annual Museum Mile Festival
6/10, 2003、6:00 ~9:00pm
5th アヴェニュー(82~104丁目間)
フェスティバル開会式。ニューヨーク市美術館前にて。(103丁目)
photo © S. Yoshida
マンハッタンの5thアヴェニュー沿い、82丁目から104丁目までの約1マイル(1.6キロ)の通りが、”美術館マイル(Museum
Mile)”と呼ばれるのをご存じだろうか。この名称、単なるニックネームではなく、ニューヨーク市が正式に命名したもので、標識にもちゃんと記されている。それもそのはず、メトロポリタン美術館、グッゲンハイムをはじめ、ジューイッシュ美術館など数々の美館館が軒を並べる通りであるからだ。
バリオ美術館前、子供達が通りいっぱいにアートを繰り広げた。(104丁目)
photo © S. Yoshida
6月10日、午後6時から9時、この区間が歩行者天国となり、その並びにある9館の美術館がいっせいに無料公開した。これは、ミュージアム・マイル・フェスティバルと呼ばれるニューヨークの初夏のアートイベントで、1978年に開催され、今年25周年を迎えた。今回、イベントのホスト美術館となったのは、92丁目にあるニューヨーク市美術館。初回開催時市長を努めていたエド・コッチ氏も登場した開会式には、報道陣や美術館開館を待つ人々がつめかけた。
バリオ美術館で。自身の展覧会で訪れた観客に気さくにサインをする、80歳のラファエル・タフィーノ。
photo © S. Yoshida
4.
街角のチョークドローイングで知られる、ストリートアーティスト、ジャームス・デラ・ベガ。マイル間をドローイングマラソン。
photo © S. Yoshida
入館料無料のため、じつはどこもかなりの混雑。長い長い列ができる美術館も。しかし屋外では大道芸やミュージックバンドがイベントを盛り上げ、マイル間をゆったり歩くだけでも楽しめる。例えば、グッゲンハイム前にはジャズバンド、ジューイッシュ美術館前にはクレツマーバンド、そして再北端、104丁目のバリオ美術館(El
Museo del
Barrio)前では、会期中のプエルトリカン・アメリカンの80歳になる画家ラファエル・タフィーノの回顧展に合わせ、プエルトリカンバンドが公演するなど。音楽に合わせ踊る親子の姿も見られた。チョークで、通りいっぱいに落書きできる一隔もあり、初夏の夕刻のひととき、参加者には、大人も子供も見るだけではなく自由に参加・体験できるアートイベントとなったようだ。
(Yoko Yamazaki)
通りがキャンバスに早変わり。
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ミュージックバンド、ロスプレネロス・ドウラ21。
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ヘブンリー・レスト教会前(90丁目の)では、ハンドベルミュージックが演奏された。
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バリオ美術館で。ガテマラ産のおがくずによるストリートペインティング。
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