フィラデルフィア美術館
Philadelphia Museum of Art
Benjamin Franklin Parkway, 26th Street, Philadelphia, PA.
(215)763-8100
URL
http://www.philamuseum.org
休館日:月曜、祭日
火曜~日曜日:10:00 a.m.~5:00p.m.(水曜、金曜は8:45p.m.まで)
入館料:大人$10, 学生(I.D.提示),13~18才、シニア$7, 12歳以下無料
(日曜:ドネーション)
Louis Faurer Retrospective
ルイス・フォアー回顧展
June14 - September7, 2003
Philadelphia Museum of Art
ルイス・フォアー (Louise Faurer 1916-2001)
企画したヒューストン美術館(Museum of Fine Arts, Houston)を皮切りにアンドバー、サンディエゴ、シカゴそしてフィラデルフィアと巡回。
Eddie, New York, N.Y.,
1948.
Gelatin silver photograph,
8 3/4 x 13 inches.
John and Catherine Kobacker, Columbus, Ohio.
最終地フィラデルフィア(フォアーの生まれ故郷)では、1947年から1951年の作品を中心にすえた、1937年から1983年までの137点(カラー作品「ヴォーグ」などに掲載された、ファッションコマーシャル写真を含む)が展示された。
フォアーのシティーライフフォトはどこか物悲しい。
雑誌「ライフ」全盛の時代にあって、ジャーナリズムからは距離を置いたセルフリフレクティブ(自己言及的)で詩的な表現になっているからだろうか。フォアーの多くの作品には、文字道理、光のリフレクションが見られるが、光はフォアー自身にも向かっているようだ。作家の意図をこえて、光は、作家の無意識を写真の上にリフレクトしているかのようだ。
フォアーは、次世代のリー・フリードランダー(Lee Friedlander b,1934) や ゲイリー・ウィノグランド(Garry
Winogrand1928-1984)
に影響を与えたといわれる。しかし、フォアーの写真は、フリードランダーや、ウィノグランドの作品よりも内省的に見えるのはなぜか。世代の違いが生んだ時代の捕らえ方の違い、あるいは異なる時代の力が作家の意志を超えて作品にリフレクト(反映)しているからだろうか。彼ら3人の写真は、そのスタイルから、ドキュメンタリー/ストリートフォトグラフとして分類されるが、むしろ作品の構造に関わる所で違っているのではないか。
S.Yoshida
Carnegie Hall, New York, N.Y.,
1980.
Gelatin silver photograph, toned.
131/8 x 8 7/8 inches.
Addison Gallery of American Art, Phillips Academy,
Andover, Massachusetts. Gift of Harry Shapiro.